シルクスクリーン印刷をご説明!
投稿:2016年03月19日|更新:2019年07月18日
『シルクプリントはできますか?』と、よくお問い合わせをいただく。
透明なビニールにシルクスクリーン印刷がよく使われる。
理由は、シルクスクリーン印刷はインク層を厚く盛りあげることができるため、インクの隠蔽力が高く、下地の色(塩ビの場合は透明)の影響を受けにくいからだ。
なので、ビニールにシルクスクリーン印刷が用いられてきた。
もちろん、手軽に少量の印刷も可能だし、コストが低い要因もある。
ただ、最近では余り熟考せず、”ビニールに印刷はシルクスクリーン印刷”と思い込んでおられる方が多いように思う。
もちろん、間違いではない。
しかし、お客様のイメージする印刷なら他の印刷方法でやった方が価格も含めイメージ通り仕上がる場合が多くあるように思える。
最近、当店では、シルクスクリーン印刷を扱うことが減りました。
ほとんどの場合、当店のご用意している他の印刷方法でこと済むからだ。
そこで、本当にシルクスクリーン印刷が必要かもう一度考えていただきたい。
それには、シルクスクリーンを知る必要がある。
どんな印刷にも長所と短所があるので、それを理解したうえでシルクスクリーン印刷を選んで頂きたい。
1.シルクスクリーン印刷は、孔版(こうはん)印刷!
孔版印刷とは、版にインクを付けて印刷するのではなく、文字通り版に”孔(あな)”をあけそこからインクを擦りつける印刷方式です。
実際にどのように印刷するのかを簡単にご説明!
お客様よりいただいたプリントデータから、インクが通過する穴とインクが通過しないところを作ることで版ができます。
その版の上にインクをのせ、スキージと呼ばれるゴムのヘラで擦ることでインクを押し出し、必要な大きさにカットされた(断裁)ビニールに転写します。
あとは、インクを乾燥させます。
多色の場合は、白引きも含む色目の数だけ上記作業を繰り返し行います。
もちろん、色目(デザイン)が変われば版も変わります。
つまり、色目の数だけ版が必要になりますし、作業も繰り返し必要になります。
こうして刷られたインクは、インク層が厚いためインクの隠蔽力が高く、透明ビニールの影響を受けにくいという印刷が完成します。
2.シルクスクリーン印刷入りビニールケース紹介!
3.シルクスクリーン印刷の参考価格と納期
シルクスクリーン印刷は、何色プリントかによって大きく見積もりが変わるので、1色・2色・3色の場合の参考価格を出してみた。
見積したケースの概要は以下の通りです。
- 商品名
- チャックパックHS
- 注文数
- LOT:3,000枚
- ケースサイズ
- 横200×縦150mm
- 生地
- 正面生地:0.3mm・透明/背面生地:0.3mm・梨地
- 印刷サイズ
- 横180mm×高さ100mm
3-1.プリント1色の場合
- 色数
- ピンク1色
- 納期
- 校正確認後14~17営業日(印刷屋さんの込み具合で変動)
- 価格
- 単価 約110.0円/枚
- 版代
- 6,000円(校正代別途)
3-2.プリント2色の場合
- 色数
- ピンク1色とレッド1色の合計2色
- 納期
- 校正確認後17~20営業日(印刷屋さんの込み具合で変動)
- 価格
- 単価 約139.0円/枚
- 版代
- 12,000円(校正代別途)
3-3.プリント3色の場合
- 色数
- ピンク1色とレッド1色と白引き1色の合計3色
- 納期
- 校正確認後20~25営業日(印刷屋さんの込み具合で変動)
- 価格
- 単価 約167.0円/枚
- 版代
- 18,000円(校正代別途)
※製造ラインが混み合っている場合、納期は注文時に調整させていただくことがございます。
価格について高い思うか安いと思うかは人それぞれですし、納期についても色々なご意見があると思います。
ただ、当店の特徴は、印刷だけでなく「ケースサイズが選べて金型代無料!」なので金型初期費用は要りません。
また、生地カラーやチャックカラーも簡単に選べますので「ケースのトータルコーディネイトも可能」です!
4.シルクスクリーン印刷の長所のまとめ
当店の提供するシルクスクリーン印刷の長所は、
- 厚みのあるインクでしっかりしたイメージ
- 多色刷りが可能である
- 小LOT対応が可能である
- 色目が指定できるのでケースのトータルコーディネイトが可能
が挙げられる。
5.シルクスクリーン印刷の短所のまとめ
当店の提供するシルクスクリーン印刷の短所は、
- 細かなイラスト・デザインが綺麗でない場合がる
- グラデーションが難しい
- 色目の数だけ版代が必要である
- 色目の数が増えると印刷コストもアップする
- 当店に断裁生地で納品されるのでケース加工がやりにくい。
- 外注なので納期が必要
が挙げられる。
上記の他にも、製品でトラブルになる多くの場合が印刷である。
これは、シルクスクリーン印刷価格が安くなり過ぎ、品質が安定しない点が大きな問題である。
そこで、当店では社内で印刷できる技術を開発してきました。
これにより、製品トラブルもほとんどなくなり、お客様に喜んで頂いている。
当店で提供している印刷が以下の2点である。
よければ、以下の印刷を検討していただければ、コスト的にも品質的にもご満足いただける提案ができると思います。
6.シルクスクリーン印刷のご依頼について
1~5を読んでいただき、長所と短所を理解していただいた上でシルクスクリーン印刷をご希望の方は、以下の順序でプリントご依頼になります。
6-1.プリント色数を決める
シルクスクリーン印刷はプリントの色数によって大きく価格が異なります。
※よく「白色」が抜けている方おられます。お忘れにならないようご注意ください!
6-2.プリントサイズとプリントデータを決める
シルクスクリーン印刷は、価格を出すのにサイズが必須となります。サイズをお決めいただいてからご依頼して下さい。
また、どんな図柄をプリントするかによっても価格が違いますので、プリントデータが出来上がってからご依頼下さい。
Illustratorでのプリントデータが必要になります!
プリントデータができましたら、プリントデータ送信用メールに下記の内容をご記入の上、添付して下さい。
- 会社名
- 担当者
- ソフトのバージョンや情報(例、Illustrator CC2019)
6-3.上記内容がご準備できましたら…
シルクスクリーン印刷の見積依頼フォームは、ありませんので「ホットスタンプ印刷ご依頼の流れ」でお進み下さい。
プリントサイズやプリントカラー数等、お客様ご希望内容が記入できないと思いますので、見積依頼後下記のメールにて追記して下さい。
6-4.見積内容にご納得ならご注文!
6-3まで終えますと、当店より見積回答が届きます。その見積内容にご納得いただければ、”ご注文”なります。
6-5.確認サンプルに承諾いただければ本生産!
ご注文いただきますと、版を作成しプリントをして、2枚を完成ケースの状態に加工(確認サンプル)し、お送り致します。
色見本(カラーチップなど)が必要になります。
5色プリントなら、色見本が5つ必要になります。色見本がない場合は、ご依頼をお受けできませんので予めご了承ください。
確認サンプルが届きましたら、問題がないか確認いただき”OK”なら本生産となります。
見積書に明記した営業日後、納品にて終了となります。