ケースサイズ選定方法
投稿:2011年06月15日|更新:2016年07月08日
チャックパックMPの
- ケースサイズの計算方法
- 紙で作るケースサイズの検証
など、ケースサイズ選定方法をご説明!
ページ内目次
1.サイズ選定について
ケースサイズは、内容物に対して「ゆったり入れたい!」「ぴったり入れたい」「内容物セット作業がやりやすいサイズにしたい」など、お客さまによって様々です。
1-1.ケースサイズは、お客様のお好みのサイズに!
内容物が同じで、縦横サイズが違う3種類のケース写真です。
写真1~3のどのケースもうまく内容物が収納できていますが、写真1は見た目はすっきりしていますがボトルが入れにくい、写真3はボトルは入れやすいが少しごそごそします。
どのケースが良いかは、外観を優先するのか?ボトルの詰め作業を優先するのか?など、お客様がどこに重きを置くかによって決まります。
つまり、ケースサイズの最終決定はお客様ご自身の判断になります。
とはいえ、内容物が入らなければケースの意味がありませんので、以下の「ケースサイズ(理論値)選定方法」と「選定結果の検証」で内容物が収納できるケースサイズ選定方法をご説明いたします。
2.ケースサイズ(理論値)選定方法
上記、写真2のピッタリタイプ選定例を参考にしてケースサイズ(理論値)選定方法をご説明します。
2-1.内容物のサイズを測る
内容物のサイズを正確に測定ください。
内容物の横サイズをm'、奥行きをd、高さをh'として書き留めておいてください。
ピッタリタイプ選定例の内容物(円柱形ボトル3本)サイズは以下の通りです。
m'=90mm(30φ×3)・d=30mm・h'=80mmです。
2-2.マチサイズDを決め、「m」に「m'」を代入
マチサイズDは、内容物の奥行きなので「D=d」となります。
マチ横サイズmは、「m=W-D」で決まりますが横サイズWをまだ決めていないので、おおよそ内容物の横サイズと同じなので一旦「m」に「m'」を代入します。
ピッタリタイプ選定例の場合、「D=d=30mm」・「m=m'=90mm」です。
2-3.横サイズWが決まればマチ横サイズmもきまる
横サイズWは、計算式「W=D+m」になりますが、横サイズには両端の溶着部(2mm)が含まれますので、Wは「W=D+m+2mm+2mm」となります。
ピッタリタイプ選定例の場合、
「W=D+m+2mm+2mm=30+90+2+2=124mm」
124mmより大きくて一番近い選択可能Wは125mmなので、W=125mmとなります。
マチ横サイズmは「m=W-D-2mm-2mm=125-30-2-2=91mm」となります
2-4.縦サイズHを決める
縦サイズHを決めるには、チャックの頭から内容物の一番上までの長さH'が重要になります。
H'が小さいとチャックを閉じた時に、チャックのかみ合わせ部に負荷がかかりチャックが開いてしまうことがございます。
H'の推奨サイズは、20mm~25mm以上です。
ピッタリタイプ選定例では、H'=20mmで選定しております。
では、実際に縦サイズHを計算してみましょう!
(※計算には、ルート機能がある電卓が必要です。)
下図は、ケースを横から見た図とHを求めるための計算式です。
縦サイズHは「H=x+h'」なので、上図のように「x」を求めることで縦サイズHが計算できます。
ピッタリタイプ選定例の場合、
「H=x+h'=25+80=105mm」となります。
以上でケースサイズに必要な理論値「W」「H」「D」を求めることができます。
※この選定方法は、内容物の形状によってはうまくいかない場合もございますので、「3.選定結果の検証」も合わせてお読みください。
※ケースサイズには許容範囲がありますので、許容範囲を考慮したケースサイズを選定下さい。
3.選定結果の検証
選定結果の検証が必要な理由を2.ケースサイズ選定方法の計算結果をもとに説明します。
2.ケースサイズ選定方法では、ボトル3本なのでケースに収納する場合、ボトルを1本づつ入れることが可能です。
しかし、下記の様に内容物サイズが同じでも内容物が一体となった場合では、2.ケースサイズ選定方法で求めた結果では、収納することができません。
この問題を解決するには、実際にケースを作るしかありません。そこで初期費用をなるべくかけない人のために紙でケースを作る方法をご説明します。
3-1.紙でケースを作る方法
紙でケースを作る場合、2.ケースサイズ選定方法で求めた結果を用います。
上記写真のように「W=125mm」では、内容物が入らないことがわかっていますので、10mm伸ばした「W=135mm」で紙のケースを作成します。
「W=135mm」・「H=105mm」・「D=30mm」
3-1-1.準備するもの
- A4紙(A5紙)
- 定規
- カーボン紙
- 両面テープ
- セロテープ
- ハサミ
3-1-2.ケースサイズを描く
カーボン紙の上にA5紙を重ねて、図1のように基準線⓪・yを引きます。
図2に示すように水平基準線⓪をから2mm上に線を引き(①)、その線よりD/2mm上の位置に線を引きます(②)。さらに、水平基準線よりHmm上にも線を引きます(③)。
図3に示すように垂直基準線yを中央にWmmの位置に線を引き(a)、その線より2mm内側に線を引きます(b)。さらに、その線よりD/2mm内側にも線を引きます(c)。
図4に示すように2aの交点と0cの交点に線を引き(オレンジ線)、2bの交点から1cの交点にも線を引きます(オレンジ線)。
これで「ケースサイズを描く」は終わりです。描いた側の裏面にも同じ図形が描かれていることをご確認下さい(カーボン紙はこれで終わりです)。
以後、上で描いた図形を「原本」と呼びます。
3-1-3.コピーをとる
原本を複写します(描いた側をコピーして下さい)。
コピーした用紙を図4の②線で2つ折りにして下さい(図5)。
※説明がわかりやすいようにピンク色の紙に複写しております。
3-1-4.両面テープで原本とコピーを貼り合わせます
再度、原本をご用意いただき図6のように両面テープを貼ります。
コピーをご用意いただき原本図柄と同じ位置に2つ折りコピーを貼りつけます(図7)。
2つ折りコピーを貼りつけた後、図8のように再度両面テープを貼ります。
上記両面テープが隠れる大きさの紙を用意し、貼り付けたら「原本とコピーを貼り合わせ」は終わりです。
3-1-5.ハサミでカット
「原本とコピーを貼り合わせ」を裏返すと、カーボン紙で描かれた図形になります。図9の赤線に沿ってハサミでカットします。
これでケース形状は完成です(図10)。
3-1-6.マチを広げて仮スラスを作る
図10のマチ部分を広げます(紙なので破かないようご注意ください)図11。
チャック開閉冶具であるスラス部分は口前が開きませんので、ケース開口部の右端にセロテープ(15mm)を貼ります(図12)。
※説明がわかりやすいように赤テープを貼っております。
これで、紙ケースは完成になります。
3-2.内容物が入るか検証
紙ケースに内容物を入れてみます。(図13)
「W=125mm」では入らなかった内容物(ボトル3本一体)が、「W=135mm」にすることにより収納できるようになりました。
よってケースサイズは、「W=135mm」・「H=105mm」・「D=30mm」で確定となります。
上記サイズのビニールケースは図14なります。
以上で選定結果の検証は終わりです。